自覚症状は、一般的に腰痛、そして腰から脚にかけてのシビレが多いです。
脊椎分離症は、激しい運動によって背骨に亀裂が生じてしまうものがほとんどです。
腰痛が長引き病院で画像診断を受けたら、原因は脊椎分離症・すべり症だったということがよくあります。
そして、亀裂の生じた背骨の上側が前方にずれてしまうことを、脊椎分離すべり症といいます。
すべり症になると、腰からでて脚にむかう神経を圧迫することがあり、脚に痛みやしびれを引き起こすことがあります。
原因としては、成長過程において骨と骨がくっつくはずのものが、くっつかなかった先天性の『骨癒合不全』の方もいるのですが、多くは骨折によるものです。
長期にわたるストレスがかかったためにおこる骨折が、脊椎分離症の主な原因になります。
骨折の中でも、突然の強い衝撃によりポキっと折れるものではなく、長期間ストレスがかかって耐えきれなくなって折れてしまうものが原因です。
10代の青少年や比較的若い成人、その中でもスポーツをしている人に多いのが特徴です。
青少年に多いのは、未熟な骨に繰り返しストレスがかかり、疲労骨折をおこしているケースがあるためです。
女性では、骨が弱くなる中高年でもよく見られます。
ただ、脊椎分離症・すべり症は、すぐに手術の対象になる疾患ではありません。
腰が重い程度で特に痛み・しびれも無く、
「人間ドッグで画像診断を受けたら分離症と指摘された」
こうして、初めて気づく方も多いです。
すべり症の場合は、脊椎がずれているので見た目でも分かりますし、背骨をなぞると段差が有ったりします。
だからといって日常生活で激痛を伴うかというと、そうとは限りません。
整骨院・接骨院・鍼灸院での治療は、脊椎を正しい位置に戻し、分離した骨を支えられるように筋肉のバランスを整えること。中には、背筋が硬くなることによって、身体が反って脊椎に負担が掛かっている方もいるので、その場合は筋緊張をほぐします。